確証バイアス - 一般社団法人日本経営心理士協会
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確証バイアス

確証バイアスとは、認知バイアスの一種で、自身の先入観や意見を肯定するため、それを支持する情報のみを集め、反証する情報は無視または排除する心理作用をいいます。

確証バイアスがかかるのはビジネスの場面だけに限定されず、SNSや政治、医療など日常生活のあらゆる場面において起こりうる心理作用の1つです。

 

社会への影響

確証バイアスの代表的な事例として、世代や性別、出身地をみて、先入観でその個人の能力や人間性を判断する「ステレオタイピング」があげられます。

企業の採用面接においてもこのステレオタイピングによる確証バイアスに陥りやすい傾向があります。

例えば、性別や年齢、職歴などをもとにした第一印象で求職者を判断してしまうことで、その印象に引っ張られてしまい、面接においてはそれをもとにした仮説を肯定する情報ばかりを集めようとしてしまうのです。
 

第一印象は人を判断するうえで必要な基準ではありますが、その情報に引っ張られすぎてしまうと正確な判断ができないことがあります。

特に自分が先入観や前例を持っている場合においては、主観を取り除き客観的な視点をもつよう注意する必要があります。

 

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確証バイアスの事例


・インターネットにおける確証バイアス

検索エンジンやSNSでのハッシュタグにおいては、ユーザー自身が支持する情報・興味関心のある情報のみを検索するため、必然的に自身の意見に反証する情報に触れる機会が減少しています。

更にSNSや掲示板などでは、共通の意見をもつ個人同士がコミュニティを形成することで、一段と確証バイアスが増幅され、自身の意見に確信を持つようになってしまうこともあります。

これを「エコーチェンバー現象」といい、陰謀論などが広まる一因ともされています。

 

・医療における確証バイアス

例えば、ステロイドや抗がん剤を用いた治療において、その副作用に対して確証バイアスが生じた場合、その先入観や意見を肯定するため、患者は医師の診断や治療方針よりも、インターネットで自身が調べて得た情報を信じようとします。

医療における確証バイアスについては、陰謀論やデマに発展しやすい傾向があるため、エビデンスに基づいた情報の取得がより一層求められます。

 

・ビジネスにおける確証バイアス

先述した採用活動における確証バイアスの他にも、ビジネスにおいて確証バイアスが作用する場面はあります。

例えば、新規事業立案のための調査をしている場面においては、「この事業は成功する」「需要がある」といった確証バイアスが働き、その証明に有利な情報ばかりを集めてしまうことがあります。

自身の説を反証する意見やデータを見過ごしてしまうことで、結果的に正しい論証ができない懸念もあります。

 

確証バイアスを回避して正しく判断するために

確証バイアスを回避する方法として、まずは第一に確証バイアスという心理作用そのものを知ることが大切です。

自身の価値観が偏向している可能性を認識することで、前提を疑い、先入観を排除して物事を考えることができます。

また昨今、私たちが多くの情報源としているインターネットは膨大な情報で溢れています。

このため、どの情報が正であるかを判断することが困難な場面もあります。

そのような場合は、安易に情報を鵜呑みにせず、一次情報をエビデンスとすることで確証バイアスへ陥る可能性を回避できます。

自身が確証バイアスへ陥らないよう常に意識をすることは、情報過多の現代では特に求められる視点のひとつだといえるでしょう。

 

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では、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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