2020.11.12自分を認めることが経営・ビジネスに与える影響とは?自己承認の心理。

人から認められたい。
人は誰しも大なり小なりこの気持ちを持っているのではないでしょうか。
この気持ちを「承認欲求」といいます。
この承認欲求が仕事の原動力となっている人も少なくないでしょう。
適度な承認欲求はモチベーションをもたらし、それは他者からの評価にも繋がります。
ただ、この承認欲求が強すぎる場合、それが他者との人間関係に悪影響を及ぼす可能性があります。
場合によってはトラブルの元となったりもします。
適度な承認欲求は他者からの評価にも繋がり、過剰な承認欲求はトラブルの元となる。
そのため、他者とうまく付き合っていくためには、この承認欲求ともうまく付き合っていく必要があります。
この世で最も認めてもらいたい人とは?
「人から認められたい」
この承認欲求は自分だけではなく他者も同様に持っています。
そのため、他者と良好な関係を築くためには、相手を認めることが重要になります。
お互いを認め合う関係を自然な形で築くことができれば、他者と良好な関係が築けます。
ただ、素直に相手を認めることができるためには、その前提として自分を認めることができている必要があります。
この世で最も認めてもらいたい人、それは一体、誰でしょうか?
親、夫、妻、子供、恋人、上司、お客様、同僚、部下、尊敬する人…
様々な答えが考えられますが、この世で最も認めてもらいたい人、それは「自分」という人です。
どれだけたくさんの人に認めてもらえても、「自分」という人が認めてくれないと幸せになることはなかなか難しいでしょう。
他者を認めるためには自分を認めることが大切
自分を認めるということ、それを「自己承認」といいます。
自己承認の度合いが高い人は、心の深い部分で大きな自信を持ちます。
自己承認の度合いが低い人は、心の深い部分で自信を持てていません。
そして、自己承認の度合いが低い人は、「自分」という人が認めてくれないため、強い欲求不満を覚えます。
この欲求不満を解消するために、「自分」という人以外の人、つまり他者から認めてもらおうとします。
これを「欠乏動機」といいます。
この欠乏動機によって他者から認めてもらおうという気持ちが強く生じます。
これが過剰な承認欲求に繋がっていきます。
その結果、他者を認めることよりも、他者から認めてもらうことを優先しがちになります。
こういった状況に陥ることを「心理的生存競争」と呼びます。
他者と結婚する前に自分と結婚する
心理的生存競争に状況に陥ると、素直に他者を認め、他者と良好な関係を築くことが難しくなります。
3回の結婚と3回の離婚を経験したトレイシー・マクミランという方がいます。
彼女は「何かが足りない」、「自分はまだ完全ではない」と感じながら生きてきました。
その足りない何かを埋める為に男性と付き合い、男性から愛されていなければ自分は完全ではないと感じていました。
ただ、彼女は3人目の夫と離婚して、幸せになるために最も結婚すべきだった相手が分かったと言います。
それは「自分」という人です。
まずは自分と結婚する必要があった。
自分を愛し、自分に結婚指輪を送ることが先だった。
彼女はそのことに気付きます。
更に彼女はこう言います。
「自分と結婚すると物凄いことが起こるのです。ありのままの自分を愛するのと同じように、周りの人に対しても彼らのありのままを愛することが出来るようになります」
なぜ経営・ビジネスで自己承認が重要なのか
自分は自分のことを認めることができているのか。自己承認できているのか。
これは意識レベルではなかなか判断が難しいものです。
ただ、他者に対する発言や行動、態度などから、間接的に推測することは可能です。
その一つが素直に他者を認めることができているかということです。
この自己承認に関しては、経営心理士講座のビジネスコミュニケーション心理士コースクラスBで扱っていきます。
自己承認の度合いが低い人の特徴と、自己承認の度合いに最も大きな影響を与えているのは何か、そして自己承認の度合いを高めるにはどうすればよいか、といったことについて体系的にお伝えしていきます。
なぜ、経営・ビジネスのセミナーで自己承認についてお伝えするのかと疑問を持たれるかもしれません。
ただ、経営・ビジネスを進める上では、上司、部下、お客様、ビジネスパートナーといった人たちといかに良好な人間関係を築くことができるかが問われます。
そのため、他者との関係に大きな影響を与える自己承認は、経営・ビジネスを考える上でも極めて重要な概念です。
ビジネスコミュニケーション心理士コースクラスBの受講生からのご報告
ビジネスコミュニケーション心理士コースクラスBを受講した方の多くは、他者との関係を考えるために、まず自分との関係に目を向けられます。
この講座では自分と向き合い、自分を認めるための方法をいくつかお伝えしますが、講座受講後もまとまった時間をとってその方法に取り組まれる方も少なくありません。
ある管理職の方は、他者とのコミュニケーションにおいて、自分が話したいという気持ちが強く、相手を認める、相手の話を丁寧に聴くといったことができていなかったことに気付かれます。
そこで、他者とのコミュニケーションをする中で自分との関係を意識するようになったことで、他者に対してずいぶん優しくなれたと話されます。
このビジネスコミュニケーション心理士コースクラスBに関しての詳細は下記をご参照下さい。
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