税理士・弁護士・社労士などの士業が独立開業時に行うべき準備と費用を抑える秘訣 - 一般社団法人日本経営心理士協会
受講生の成果 経営心理士の活躍
写真
写真
写真
写真
  • TOP
  • 経営心理学ブログ
  • 税理士・弁護士・社労士などの士業が独立開業時に行うべき準備と費用を抑える秘訣
経営心理学ブログ

2021.4.1税理士・弁護士・社労士などの士業が独立開業時に行うべき準備と費用を抑える秘訣

この記事の執筆者

写真

藤田 耕司(ふじた こうじ)

(社)日本経営心理士協会 代表理事/経営心理士、公認会計士、税理士

19歳から心理学を学び、1,200件超の経営指導の経験を基に成果を出す人の行動を心理学的に分析し、経営心理学として体系化。その内容を指導し、経営改善の成果を高める。
その手法を伝える経営心理士講座を開講。国内、海外からのべ4,000名超が受講。民間企業や金融庁でもその内容が導入される。日経新聞、日経ビジネス等、メディア取材も多数。

 

日本経営心理士協会代表の藤田です。

私は経営心理士として優れた経営者やビジネスパーソンの行動を心理学的に分析した結果を経営心理学として体系化し、経営のコンサルティングを行い、その内容を学ぶ経営心理士講座を主宰しています。

 

その中で税理士、弁護士、社労士などの士業の方の独立支援を行い、多くの方が成果を残されています。

実際の成果については下記をご参照ください。

 

士業として事業拡大された方の事例はこちら

 

 

こういった成果を残す上で重要なのが独立時の戦略と体制作りです。

独立時の戦略については、こちらの記事をご参照ください。

税理士・弁護士・社労士などの士業が独立開業に失敗する3つの原因と対処法

 

 

今回は体制作りに必要となる次の点について、成果に繋げるためのポイント、費用の相場、費用を抑えるためのコツについてお伝えしていきます。

①PC、電話等のオフィス関連機器

②名刺

③チラシ、パンフレット

④HP

⑤SNSアカウント

⑥オフィス

⑦従業員、スタッフ 

 

 

①PC、電話等のオフィス関連機器

費用を抑えるコツ

開業時はなるべく資金を節約したいところですので、PC、電話、コピー機、FAX、机、椅子といったオフィス関連機器は中古で十分です。

 

電話は固定電話を持たなくても、「03plus」というサービスを使えば、携帯電話で固定電話の番号を利用することができます。

つまり、固定電話の番号で発信することができ、持っている固定電話番号に電話がかかってきたら自動的に携帯電話に転送されます。

そのため、固定電話を持たなくて済むのでリーズナブルです。

 

コピー機は複合機を買うと高額ですし、スペースも取るのではじめはインクジェットのプリンターでいいでしょう。

コピー機は本体価格以上に重要なのがトナー代です。

コピー機業界は本体を安く提供してトナー代で稼ぐビジネスモデルになっています。

そのため、コピー機を選ぶ際は本体価格以上にトナー代に注意して選ぶことをお薦めします。

 

FAXはインターネット上のFAXサービスを利用することで、FAX用の機器を持たなくてもFAXが使えるようになります。

そのFAX番号にFAXを送ってもらうとメールで受信でき、そのメールにFAXの内容がPDFで添付されて見ることができます。

また、専用のメールアドレスにFAXで送信したい内容を送ればFAXを送信することもできます。

 

 

②名刺

成果に繋げるためのポイント

名刺には表面に連絡先のみ記載し、裏面は白紙という方も多くいらっしゃいます。

これでは後から名刺を見直した際に事業内容や強み、特徴、専門性等が分からないため、仕事に繋がる確率は低くなります。

こういった名刺を使い続けている方もいらっしゃいますが、多くの仕事を得る機会を逃していると言わざるを得ないでしょう。

 

そうならないように名刺の裏面には具体的な事業内容や強み、特徴、専門性等を記載し、できれば強み、特徴、専門性を象徴するフレーズも記載することをお薦めします。

象徴するフレーズがあることで相手の記憶に残りやすくなります。

また、表面に顔写真を掲載することで、顔と名前が一致しやすくなります。

 

①具体的な事業内容や強み、特徴、専門性が分かり、顔と名前が一致する人

②具体的な事業内容や強み、特徴、専門性が分からず、顔と名前が一致しない人

 

どちらの人に仕事の依頼が来るかは言うまでもないでしょう。

名刺の作り方ひとつで将来の売上は大きく変わります。

 

 

費用の相場と費用を抑えるコツ

名刺100枚あたりの値段は、片面モノクロ:500円~1,200円、片面カラー:800円~1,500円、両面モノクロ:1,200円~2,000円、両面カラー:1,500円~3,000円が相場です。

ラクスルなどのネット印刷を使うとずいぶん安く印刷できます。

 

強み・特徴を表現し、成約率を上げ、事業を拡大された方の事例はこちら

 

  

③チラシ、パンフレット

成果に繋げるためのポイント

チラシ、パンフレットは自分が思っているほど相手はきちんと読んでくれていません。

ざっと見て興味がわかなければ見るのをやめてしまいます。

 

そのため、チラシであれば上部、パンフレットであれば表紙と1ページ目に興味を喚起する言葉を大きな文字で掲載することが重要です。

その文字で興味が喚起できると詳細まで読んでもらえます。

 

また、伝えたいことが多すぎて余白も少なくぎっちり文字を書く人もいます。

ただ、ぱっと見て文字が多いとストレスを感じるため、結果として見てもらえません。

伝えたいことは絞り、余白に余裕を持たせて、イメージ写真も織り交ぜて、ストレスを感じさせないデザインを心掛けると詳細まで読んでもらえるチラシ、パンフレットができます。

 

そしてもう一つ大事なのが、問い合わせが来るようにするための導線をきちんと引くということです。

チラシ、パンフレットを見て興味を持った人がどこに連絡すればいいかがすぐ分かるように、連絡先は分かりやすい場所に大きく掲載して下さい。

 

 

費用の相場と費用を抑えるコツ

チラシ、パンフレットの値段は注文部数によって大きく変わり、注文部数が多いほど、1部当たりの値段は安くなります。

チラシ、パンフレットもラクスルなどのネット印刷を使うとずいぶん安く印刷できます。

 

 

④HP

成果に繋げるためのポイント

HPの構成として最低限必要な内容は、「事業内容」「事務所概要」「お問い合わせ」です。

 

事業内容:他の同業事務所と比べてどういう強みや特徴があるのかを書くことが重要です。

依頼した後、どういう流れで進むのかについても記載すると、依頼した後の状況がイメージできるので依頼しやすくなるでしょう。

 

事務所概要:事務所の正式名、代表者名、事務所の住所、電話番号、FAX番号、メールアドレスは最低限記載が必要な内容です。

特に、代表者やメンバーの顔写真を掲載することは重要です。

サービス内容に興味を持っても、サービス提供者の雰囲気が分からないとなかなか問い合わせしようとは思えません。そのため、顔写真の掲載の有無で問い合わせがくる確率は大きく変わりますので、笑顔の顔写真を掲載することをお薦めします。

 

お問い合わせ:お問い合わせフォームから問い合わせができるようにします。

 

加えて、「事務所理念」「代表者挨拶」「お客様の声」「ブログ」といった項目もあるとよりよいでしょう。

特に、SEO対策としてWeb検索の際に上位表示されるためには、HP内に良質なコンテンツを増やしていくことが重要になります。コンテンツはブログという形で書き溜めていくのが一般的ですので、上位表示を狙う方はブログ機能をHPに持たせるとよいでしょう。

 

 

費用の相場と費用を抑えるコツ

HP作成費用は「事業内容」「事務所概要」「お問い合わせ」の3ページ程度でデザインもそこまでこだわらなければ、7万円~15万円程度で作成できるでしょう。

そこに「事務所理念」「代表者挨拶」「お客様の声」「ブログ」といったページを追加したり、デザインにこだわったりすると値段はさらに上がっていきます。

 

クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサービスを活用すると、リーズナブルに作ることができます。

 

集客の導線を設計し、事業を拡大された方の事例はこちら

 

 

⑤SNSアカウント

成果に繋げるためのポイント

今、SNSから仕事が来る士業の方も増えています。

そのため、FacebookTwitterInstagramのいずれかはアカウントを持たれることをお薦めします。

 

また、アカウントを持たれた場合は、業務に関する内容と、ご自身の強みや特徴を発信し、プロフィール欄にはHPのリンクを貼ってビジネスに繋がる導線を引くことをしっかり意識して下さい。

士業の仕事の獲得の方法としては他の士業からの紹介が非常に重要になりますので、SNSを通じて他の士業の方と交流を深めることは重要な営業活動です。

 

 

⑥オフィス

費用の相場と費用を抑えるコツ

士業としての業務を行う上では、機密性の高い内容について打ち合わせをすることが多いため、会議室を確保することが重要になります。

 

執務スペースと独立した会議室があるオフィスを借りようとすると少なくとも10坪ほどの広さが必要になります。

都心でその広さの物件を借りるとなると賃料は10万円以上かかり、更に敷金と礼金もかかります。

敷金は賃料の612ヶ月分、礼金は賃料の12ヶ月分が相場です。

さらに内装費用がかかりますが、内装費用は数十万円から数百万円かかることもあります。

そのため単独でオフィスを借りるとかなりの費用がかかります。

 

そのため、独立開業時はシェアオフィスを借りるのがお薦めです。

シェアオフィスであれば会議室やトイレ、給湯室などを共有で使うため、賃料がずいぶん安く抑えられます。

また、敷金、礼金、内装費用もかかりません。

 

加えてシェアオフィスは一等地にあることが多いので、名刺に一等地の住所を記載することができます。

オフィスの場所は信頼を得る上でも重要な要素ですので、営業にも有利に働きます。

 

シェアオフィスには会議室をだけを使うプランもありますので、オフィスは自宅にして、お客様との打ち合わせの際にシェアオフィスの会議室を使うという方法もよいでしょう。 

 

 

⑦従業員、スタッフ

成果に繋げるためのポイント

人を雇う際には能力と人間性のどちらを重視した方がいいですかという相談をよく受けます。

この際に私が答えるのは、採用の失敗を教育で取り返しにくい方を重視して下さいということです。

 

能力は天才的な能力は別としても、事務的な仕事に求められる能力であれば、丁寧に教育すればある程度は身に付けてもらうことができます。

一方で、人間性は教育で変えようとしても、なかなか変わるものではありません。

そのため、採用の失敗を教育で取り返しやすいのは能力面だということになります。

 

この点を考慮して、採用の際には人間性を重視することをお薦めしています。

人間性が優れた人は業務に対する姿勢が前向きであるため、業務の習得やスキルの向上のスピードも速いです。

 

 

費用の相場と費用を抑えるコツ

独立開業時は自分一人で業務を開始する方が多いですが、はじめから人を雇う方もいらっしゃいます。

人を雇う際には主に正社員採用、パート採用の2種類があります。

どの方法にするかは業務量にもよりますが、独立開業時はそれほど仕事が多くなかったりするので、必ずしも正社員採用にこだわる必要はありません。

パートさんに週3日来てもらうくらいで丁度よかったりします。

 

士業事務所においてはパートさんの時給は1,000円~1,800円が相場となっています。

時給を平均値の1,400円と仮定して、週3日、1日7時間働いてもらったとしたら、月給は117,600円となります。

 

また、自宅を事務所とする場合や借りている事務所が狭い場合などは社員やパートさんに来てもらうのが難しかったりします。

その場合は在宅ワークをしている人や外部の秘書サービスを活用する方法もあります。

その際は情報管理に十分注意し、機密性の低い仕事などを任せることができるでしょう。

 

採用や人材育成の具体的手法についてはこちら

 

 

以上、成果に繋げるための体制作りと費用を抑えるコツについてお伝えしてきました。

はじめの体制作りがいまいちだと、後から修正するタイミングを見出せずにそのままずるずるといきがちになります。

是非、独立開業のタイミングで上記の内容参考にして、費用を抑えながら売上に繋がりやすい体制を築いていただければと思います。

 

 

この体制が作れた後は、具体的に営業をどう進めていくかについての実践的なスキルと仕事を獲得する経路の確立、そのために必要なコミュニケーションをとることが求められます。

更には、人を育て、生産性の高い組織を作ることが求められます。

 

この点については、当協会が主催する経営心理士講座で体系的にお伝えしています。

経営心理士講座はその成果の高さが認められ、金融庁や日本銀行、大手企業、士業の認定研修にも導入されています。

 

また、経営心理士講座の説明会である体験講座「経営心理学を用いると人材と業績はこう変わる」を毎月開催しております。

体験講座では70枚超のパワーポイント資料をお渡しし、経営心理学のポイントをダイジェストでお伝えしています。

 

「体験講座でここまで教えてもらえると思わなかった」「体験講座なのに充実の内容に驚いた」といったご感想をいただいております。

ご興味がございましたらご参加いただければと思います。

 

 

体験講座「経営心理学を用いると人材と業績はこう変わる」の詳細はこちら

https://keiei-shinri.or.jp/open-seminar-management-professional/

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

1200件の現場を変えた実践的心理学

pagetop