部下の育成で失敗しないための4つの要素 - 一般社団法人日本経営心理士協会
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経営心理学ブログ

2021.5.2部下の育成で失敗しないための4つの要素

この記事の執筆者

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藤田 耕司(ふじた こうじ)

(社)日本経営心理士協会 代表理事/経営心理士、公認会計士、税理士

19歳から心理学を学び、1,200件超の経営指導の経験を基に成果を出す人の行動を心理学的に分析し、経営心理学として体系化。その内容を指導し、経営改善の成果を高める。
その手法を伝える経営心理士講座を開講。国内、海外からのべ4,000名超が受講。民間企業や金融庁でもその内容が導入される。日経新聞、日経ビジネス等、メディア取材も多数。

 

日本経営心理士協会代表の藤田です。

私は経営心理士として優れた経営者やビジネスパーソンの行動を心理学的に分析した結果を経営心理学として体系化し、経営のコンサルティングを行い、その内容を学ぶ経営心理士講座を主宰しています。

 

 

部下がなかなか育たない。仕事が遅いし、同じミスをする。

そういった悩みを抱える経営者や管理職の方から人材育成の相談を頻繁に受けます。

 

経営心理士としてこういったクライアントの悩みを解決するために、仕事ができる人に共通する思考を分析してきました。

そして、その内容をクライアントの社員に共有することで、人材育成において大きな成果をあげることができました。

その実際の事例はこちらをご参照ください。 

 

部下の育成の仕組みを作り、事業が拡大した事例はこちら

 

 

 

部下の育成で失敗しないためには、まず優秀な人がどういう思考をしているかを知ることが重要です。

そこで今回は仕事ができる人に共通する思考のパターンについてお話ししたいと思います。

 

 

仕事ができる人の思考プロセス

仕事ができる人は一度経験したことについて、素早くコツをつかみ、要領良く仕事をこなしていきます。

その思考プロセスについて組織行動学者のデービット・コルブ氏は、人の成長のサイクルを表す「経験学習モデル」を提唱しました。

この経験学習モデルは、人が学習し、成長していく過程を、①経験→②省察→③概念化→④試行の4つの要素からなるサイクルとして説明しています。

以下、この4つの要素についてご説明します。

 

経験:何か具体的な経験をする。

省察:それがうまくいった場合はなぜうまくいったのか、失敗した場合はなぜ失敗したのかについて振り返り、その原因を分析する。

概念化:②の省察の結果から、うまくいくためのポイントやコツ、失敗しないためのポイントやコツを概念としてまとめ、次の機会に活かせるように整理する。

試行:③の概念化によって整理した内容を別の機会に試し、その内容が正しいかどうかを検証する。

 

仕事ができる人は何かを経験した際に省察と概念化を行い、うまくいった場合は成功を再現し、失敗した場合は同じ失敗を二度としないようします。

一方、仕事ができない人は何かを経験しても、それがなぜうまくいったのか、なぜ失敗したのかについて省察しない、あるいは省察しても次の機会に活かせるように概念化しなかったりします。

そのため、うまくいった場合でも次の機会にはうまくいくとは限らず、失敗した場合は次もまた同じ失敗を繰り返します。

仕事ができる人とできない人の違いの1つが、この省察、概念化をこまめにやるかどうかという違いです。

 

 

営業における経験学習モデルの回し方

例えば、営業で成果を出す上でもこの経験学習モデルは非常に重要になります。

仕事ができる人は成約した際、なぜ成約できたのかについて原因を省察し、成約できなかった場合は、なぜ成約できなかったのかについて原因を省察します。

説明の仕方、資料の作り方・見せ方、相手のニーズの引き出し方、アイスブレイクの会話の進め方、価格交渉の仕方など。

そして、それぞれの点について成約するために重要なポイントを概念化し、次の営業の機会で概念化した内容を試します。

これを繰り返し、概念化の精度を上げ、それに比例して成約率も上がっていきます。

 

一方で、あまり仕事ができない人は、成約した場合でも成約しなかった場合でも、それぞれの原因の省察を行うことなく、そのまま次の営業の機会に臨もうとします。

 

 

 

優秀な部下を育てるために

このように仕事ができる人は経験学習モデルを頭の中で回す頻度が多く、様々なことに対して素早く要領を掴んでいくと共に、さらなる省察と概念化を繰り返し、仕事の質とスピード、正確性をさらに高めていきます。

優秀な部下を育てるためには、部下が経験学習モデルを回す頻度を高める関わりを行うことが重要になります。

それはつまり部下が業務を終えた際に、今回の業務がうまくいった要因、あるいはうまくいかなかった要因について、省察と概念化を促す関わりです。

 

 

この経験学習モデルを活用した部下を育成する関わりについては、経営心理士講座の組織心理士コースクラスAで、現場の実例を交えて体系的にお伝えしていきます。

  1. 経営心理士講座はその成果の高さが認められ、金融庁や日本銀行、大手企業、士業の認定研修にも導入されています。

 

この組織心理士コースクラスAの詳細は下記のリンクご参照いただければと思います。

 

組織心理士コースクラスA ~モチベーションと成長の心理~
https://keiei-shinri.or.jp/applyinfo/course/soshiki/

  

各コースの日程はこちら
https://keiei-shinri.or.jp/applyinfo/schedule/

 

  1.  

    また、経営心理士講座の説明会である体験講座「経営心理学を用いると人材と業績はこう変わる」を毎月開催しております。

    体験講座では70枚超のパワーポイント資料をお渡しし、経営心理学のポイントをダイジェストでお伝えしています。

     

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    体験講座「経営心理学を用いると人材と業績はこう変わる」の詳細はこちら

https://keiei-shinri.or.jp/open-seminar-management/

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

1200件の現場を変えた実践的心理学

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