事業を拡大する経営者がやっている組織化の4つの法則 - 一般社団法人日本経営心理士協会
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経営心理学ブログ

2021.5.6事業を拡大する経営者がやっている組織化の4つの法則

この記事の執筆者

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藤田 耕司(ふじた こうじ)

(社)日本経営心理士協会 代表理事/経営心理士、公認会計士、税理士

19歳から心理学を学び、1,200件超の経営指導の経験を基に成果を出す人の行動を心理学的に分析し、経営心理学として体系化。その内容を指導し、経営改善の成果を高める。
その手法を伝える経営心理士講座を開講。国内、海外からのべ4,000名超が受講。民間企業や金融庁でもその内容が導入される。日経新聞、日経ビジネス等、メディア取材も多数。

 

日本経営心理士協会代表の藤田です。

私は経営心理士として優れた経営者やビジネスパーソンの行動を心理学的に分析した結果を経営心理学として体系化し、経営のコンサルティングを行い、その内容を学ぶ経営心理士講座を主宰しています。

 

 

「事業を拡大したい」 

それは多くの経営者の望みです。

 

その望みに関して、これまで経営心理士として事業を拡大する経営者と拡大できない経営者の考え方や行動の違いを分析してきました。

そして、その分析の結果を基に事業拡大の支援をしてきました。

その結果、分かった事業拡大のポイントは次の3つです。

 

①良い商材を持つこと

②優れた営業、マーケティングを行うこと

③組織化を行うこと

 

これまでの経験の中でよく見受けられたのが、①②はできているものの、③ができていないため、とってきた仕事をこなしきれず、事業が拡大できないというケースです。

そこで今回は③組織化を行うことについて、これまでの分析の結果からその要点をお話しします。

 

組織化の要点は次の4つです。

①時間にレバレッジを利かせる

②業務を仕組み化する

③現場を任せられるマネージャーを育てる

④価値観と行動をそろえる

 

 

この4つの内容を実践した結果、多くの方が事業を拡大していかれています。

その実際の事例についてはこちらをご参照ください。

 

優れた組織化によって事業を拡大した事例はこちら

 

 

今回はこの4つの内容について順番にお話しします。  

 

 

①時間にレバレッジを利かせる

私が経営者の方に口を酸っぱくして言うのが「時間の使い方をよく考えましょう」ということです。

経営者がどういった時間の使い方をするかによって事業の規模は大きく変わります。

 

自分で営業し、取ってきた仕事を自分でこなす。

このやり方をしているといずれ経営者の稼働時間の範囲でしか仕事を受けることができなくなります。

そこで人を雇い、人の時間を使うことでより多くの仕事を受けられるようになります。

つまり、雇用とは「お金を払うからあなたの時間を下さい」という契約です。

 

そうやって多くの時間を確保し、その時間を事業の成長のために戦略的に充てていくことが重要です。

経営者はこの集めた時間を最も効果的に使うための戦略と体制作りに自分の時間を充てるべきであり、これによって自分の時間にレバレッジを利かせることができます。

私が言う「時間の使い方をよく考えましょう」の意図はここにあります。

 

そして、社員が高いパフォーマンスを発揮できる環境を整えることで、生産性の高い組織ができていきます。

優れた経営者は社員がしっかり育つように組織化し、社員が給料の何倍もの付加価値を生み出してくれる状況を実現しています。

これにより高利益体質の組織ができていきます。

 

その状況を実現するための組織化ができている経営者が事業を拡大していきます。

 

 

②業務を仕組み化する

経営者がマネジメントに時間を充てるためには、プレイヤーの仕事を社員におろすことが必要です。 

ただ、社員に手取り足取り仕事を教えていると多くの時間を要してしまいます。

この点、事業を拡大する経営者は教育に時間をかけずに社員が一定のレベルで仕事をこなせるようにする仕組みを作ります。

 

その仕組み化としてまずマニュアルを整備します。

文章のマニュアルだけでは理解が難しい場合は動画のマニュアルも作ります。

そして、マニュアルフォルダをサーバー上に設け、分からないことがあればそこにアクセスすれば、だいたいのことが分かる体制を作ります。

 

一方で、受注する仕事も経営者本人じゃないとできない仕事の受注は控え、社員が対応できる仕事を優先的に受注します。

 

そして、多くの受注をとるための営業・マーケティング体制をとり、とってきた仕事は社員が対応することで、多くの受注を受けることができ、事業は拡大していきます。

 

業務の仕組み化により組織の生産性を上げた方の事例はこちら

 

 

③現場を任せられるマネージャーを育てる

部下の指導や日常の業務管理など、現場を任せられるマネージャーが育ち、経営者が現場の実務に時間をとられなくなると、更なる受注獲得に向けた営業やマーケティング、業務提携といった活動に時間を充てられるようになります。

その体制がとれると事業は一気に拡大していきます。

 

そのため、現場を任せられるマネージャーを育てられるかどうかは、事業拡大の鍵を握ると言っても過言ではありません。

 

ここでよくやりがちな失敗として、実務ができるかどうかを基準にマネージャーの人選を行うことです。

「名プレイヤー、名監督にあらず」という言葉がありますが、実務ができる人がマネージャーとして優れた成果を残すかというと、必ずしもそうとは限りません。

 

仕事ができる人は仕事ができない人の思考パターンや気持ちが分からなかったりします。

そのため、「これだけ言えばあとは言わなくても分かるよね」と手取り足取り教えようとせず、それで部下が仕事ができていないと「なんでそんなこともできないの?」ときつく叱ったりします。

 

そのため、マネージャーの人選は実務ができるかどうかだけではなく、仕事ができない人の思考パターンや気持ちを理解し、丁寧な指導ができるかどうかも考慮することが重要です。

 

また、多くの中小企業においては、マネージャーは事実上プレイングマネージャーであることが多いです。

そのため、プレイヤー業務が好きなマネージャーや、プレイヤー業務の割り当てが多いマネージャーは、プレイヤーの仕事ばかりしてマネージャーの仕事が疎かになるケースもよくあります。

 

マネージャーとして育てるのであれば、プレイングマネージャーといえどもプレイヤー業務の割り当ては減らし、マネージャー業務に専念できる状況を整えることも経営者の重要な仕事です。

 

現場を任せられるマネージャーを育てて事業拡大した方の事例はこちら

 

 

④価値観と行動をそろえる

雇用を増やし、社員の数が増えるとともに組織の雰囲気も変わっていきます。 

そして、組織の雰囲気が組織風土として根付いていきます。

 

組織風土には「仕事は早く正確にやろう」「お客様満足度をさらに高めていこう」といったポジティブなものもあれば、「仕事なんて最低限のことだけやっておけばいい」といったネガティブなものもあります。

 

同調性という人間の心理的性質から、社員は良くも悪くも組織風土に染まっていきます。

そして、その組織風土に合った社員は会社に残り、合わない社員は辞めていきます。

 

そのため、どういった組織風土が根付くかによって、社員の考え方や行動は大きく左右され、組織のパフォーマンスも大きく変わります。

実際、良い組織風土を醸成していくための取り組みが機能している会社は、事業を拡大しています。

 

その取り組みとして欠かせないのが、理念と行動規範を作り、浸透させるということです。

理念とは「こういう考え方は大事にしよう」「何かを判断する時はこういう基準で判断しよう」というものです。

行動規範とは理念に沿った行動をとるためには具体的にどういった行動が求められるかを明文化したものです。

 

この理念と行動規範を繰り返し発信し、浸透させ、社員の価値観と行動をそろえていくことで、その内容に沿った組織風土が根付いていきます。

この理念と行動規範を粘り強く発信し続けることは決して簡単なことではなく、途中でやめてしまう経営者も少なくありません。

ただ、粘り強く発信し続けた経営者は結果として優れた組織を作ることができています。

 

組織風土を醸成する理念と行動規範の作り方、浸透のさせ方の詳細はこちら

 

 

ここまでお伝えしてきた事業拡大に向けた組織化の詳細については、経営心理士講座の組織心理士コースクラスBで現場の実例を交えて体系的にお伝えしていきます。 

経営心理士講座はその成果の高さが認められ、金融庁や日本銀行、大手企業、士業の認定研修にも導入されています。

詳細はこちらをご参照ください。

  

組織心理士コースクラスB ~組織を成長させる統率力~
https://keiei-shinri.or.jp/applyinfo/course/soshiki-b/

 

各コースの日程はこちら
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今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

1200件の現場を変えた実践的心理学

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