経営心理学ブログ

2021.5.13ベテラン社員との関係悪化の原因とは?マネジメント能力と関係維持の仕方

 

日本経営心理士協会代表の藤田です。

 

「ベテラン社員が言うことを聞かない」

「長年勤めている社員との関係が冷え切っている」

そういった状況に悩む経営者や上司の方は少なくありません。

 

一方で、ベテラン社員に対しても優れたリーダーシップを発揮し、強い統率力を発揮する方もいらっしゃいます。

 

これまで経営心理士として様々な経営者の経営の仕方を分析してきました。

その分析を通じて思うのは、後者の方はベテラン社員に対しても厳しさによって良い緊張感をもたらし、愛情を表現することでしっかりと心を掴んでいます。

 

子育てにおいては父性による厳しさと母性による愛情が大事だと言われますが、これはマネジメントにおいても同じことがいえます。

この点を踏まえ、今回はベテラン社員に対するマネジメントについてお話しします。

 

 

20年以上の努力を台無しにする一言                         

どういった部下が対象であれ、優れたマネジメント能力を発揮する上では厳しさと愛情の両方を伝えることが必要です。

この点、付き合いが長くなると愛情を伝えることが疎かになりがちです。

 

以前、ある会社の社長A氏と管理職のB氏、そして私の3人で食事に行った時のことです。

管理職のB氏は20年以上その会社で働かれ、現場を一手に取り仕切っている方です。

この会社がここまで成長できたのも、B氏の功績が非常に大きいのは明白でした。

 

社長のA氏がこれまでの会社の成長の経緯について話され、いかに多くの苦労があったかを情緒豊かに話されました。

私はその話を聴きながら、B氏の功績について話をされないので、こう言いました。

 

「そうですか。これまで本当に頑張ってこられたんですね。それと現場を仕切っておられるBさんの力も相当大きかったでしょうね。社長もBさんには感謝ですね」

 

すると社長のA氏はこう話されました。

 

Bはやって当たり前のことをやってるだけですよ。今さら感謝ってこともないですわ」

 

冗談っぽく話されたので、その場ではB氏も笑っておられましたが、その表情はこわばっていました。

この一言はB氏の20年以上にわたる努力を台無しにする一言だったかもしれません。

 

私はその一言を聞いて心底、残念に思いました。

 

優れたリーダーシップによる経営の成功事例はこちら

 

 

「言わなくても分かるだろう」は上司の甘え                      

先のA社長の発言は「言わなくても分かるだろう」という意味で言ったのでしょう。

ただ、B氏は「社長、言われなくても分かります!」と思うでしょうか。

きっと言わなくても分かることでも言ってほしかったと思います。

 

Bはよく頑張ってくれているので、本当に感謝してるんです」と。

 

この一言で20年以上の努力が報われます。

 

人間には「自分を認めてほしい」という承認欲求があります。

この承認欲求を満たしてくれる人に心を開き、心を開いた人の言葉は素直に受け入れようとします。

 

優れた経営者や上司は部下との付き合いの長短にかかわらず、認めるべきところではしっかりと認めています。

 

「長い付き合いだから言わなくても分かるだろう」

この甘えが部下からの人望を失わせます。

その結果、部下はだんだんと素直に指示に従おうとしなくなります。

 

 

なれあいの関係がマネジメント能力に与える影響                    

「いつもありがとう」

 

付き合いの長い部下にこの言葉を伝えることは、ハードルの高いことかもしれません。

そのハードルの高さから、言った方がいいと分かっていても「長い付き合いだから言わなくても分かるだろう」と自分に言い訳をして言わないまま済ませてしまう。

 

こうした上司の態度が部下との間に良い緊張感と敬意を失わせ、「なれあいの関係」をもたらします。

 

経営やビジネスにおいて、なれあいの関係ができてしまうと統率が取りにくくなり、その結果生産性が低下していきます。

この差がマネジメント能力の差となって現れます。

 

 

感情との向き合い方とマネジメント能力                         

こういった状況に陥らないためにも、「言わなくても分かるだろう」という甘えを捨て、素直に感謝の言葉やねぎらいの言葉を伝える必要があります。

しかし、普段からそういった言葉を伝えていないと伝えることは難しいでしょう。

 

なぜなら、普段言わないことを言おうとすると「てれくさい」という感情が邪魔をするからです。

 

頭では「言った方がいい」と分かっている。

でも、「てれくさい」という感情が抵抗する。

 

そんな状況に苦しむことになります。

ここで重要になるのが、「感情との向き合い方」です。

 

やるべきことを妨げる感情と向き合い、克服できるかどうかで、その後の行動や発言、態度は変わります。

それはつまり、自分の感情とどう向き合うかによって部下との関係も変わり、それがマネジメント能力にも大きく影響するということです。

 

特に、付き合いの長いベテランの部下に対しては、こういった点が色濃く出ます。

 

 

経営心理士講座の経営心理入門や組織心理士コースでは、この感情を克服する方法とマネジメント能力を高めるコミュニケーションスキルを実例を交えながら、体系的にお伝えします。

 

 

「てれくさい」を克服して会社が変わり、親子関係が変わった                

経営心理入門を受講された方は、今まで自分がいかに感情に振り回されてきたかに気付かれます。

それと同時に、「言わなくても分かるだろう」という気持ちがいかに多くの人間関係にネガティブな影響を及ぼしてきたかということにも気付かれます。

 

ある製造業の社長の方は、「言わなくても分かるだろう」は禁止と決め、従業員に「ありがとう」を普段から伝えるようにされました。

はじめは言われた従業員もやや驚かれていたとのことです。

それを継続したところ、従業員からの提案が増え、動きが自発的になり、会社の雰囲気も変わったとのこと。

 

また、別の受講生の方は部下の前にご両親に「ありがとう」を伝えることができていないと反省され、実家に帰られた際に改めて感謝の言葉を伝えられたとのことです。

特に、お父様は厳格な方だったのですが、感謝の言葉を伝えたところ、涙をこぼされ、こう言われたそうです。

「お前はそういうことをきちんと言えた。俺はそういうことを両親に伝えないまま、両親は死んでしもうた。今でも後悔しとる。お前はえらいな」

 

こういったご報告は後を絶ちません。

そして、ご報告を受けた際、目頭が熱くなることが何度もありました。

 

自らの感情と向き合い、伝えるべきことを伝えるためのスキルと考え方を経営心理入門では詳細にお伝えしていきます。

 

経営心理入門の詳細は下記のリンクご参照いただければと思います。

 

 

経営心理入門の詳細 ~経営・ビジネスを司る影響力~
https://keiei-shinri.or.jp/applyinfo/course/keiei/

 

また、組織心理士コースクラスAではマネジメント能力を向上させる具体的な関わり方についてお伝えします。

 

組織心理士コースクラスA ~モチベーションと成長の心理~
https://keiei-shinri.or.jp/applyinfo/course/soshiki/

 

各コースの日程はこちら
https://keiei-shinri.or.jp/applyinfo/schedule/

 

 

経営心理士講座はその成果の高さが認められ、金融庁や大手企業、士業の認定研修にも導入されています。

 

この経営心理士講座の内容をダイジェストでご説明する講座説明会(プレセミナー)を開催していますので、よろしければご参加ください。

 

経営心理士講座プレセミナー ~経営心理学を用いると人材と業績はこう変わる~
https://keiei-shinri.or.jp/open-seminar-management/

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ご不明な点がございましたら、下記よりお問い合わせ下さい。

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