ソリューション営業 - 一般社団法人日本経営心理士協会
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ソリューション営業

ソリューション営業とは、顧客主体の営業手法を指し、営業スタッフは顧客と対話を重ねることで顧客がまだ意識していない潜在的な課題やニーズを引き出し、解決方法(ソリューション:solution)を提示していく営業手法のことです。

自社商品・サービスを顧客に勧めるだけの営業手法とは異なり、顧客との対話から課題・ニーズを引き出していく営業手法であり、特に営業活動を行うなかで商品やサービスの差別化が難しい場面ではソリューション営業は効果を発揮する手法として、主流となりつつあります。

 

従来の営業とソリューション営業との違い

従来の営業とソリューション営業の大きな違いは顧客課題の質にあります。

従来の営業は、顧客の中で「○○が欲しい」「課題である○○を解決したい」といった要望や課題が顕在化している場合に有効でした。

この営業手法は「御用聞き営業」とも呼ばれ、要望・課題が顕在化している顧客を訪問し、その要望・課題にこたえる営業です。


一方でソリューション営業は、顧客自身もまだ気づいていない悩みや課題に対しアプローチしていく営業手法です。

「提案型営業」ともいわれ、顧客との対話の中で潜在的な課題やニーズを引き出し、解決へと導いていく点に従来型の営業との違いがあります。

 

ソリューション営業に必要なスキル

ソリューション営業を実践するためには、どんなスキルが必要なのでしょうか。

ここでは特に重要な5つのスキルに注目して解説していきます。

<ソリューション営業に必要な5つのスキル>

・仮説構築力
・ヒアリング能力
・マネジメント能力
・分析能力
・関係構築力

 

仮説構築力
顧客と対話をする際に何が必要か仮説を立てて行うことで、より高い成果に繋げることができます。

例えば、以下のようなポイントを抑えて仮説を設定していきます。

・顧客にとって何が本当に必要か
・顧客の理想の状態を妨げるものが何かあるのか
・どんな解決策があるのか

この時、求められるのは、「いかに顧客の立場に立って考えることができるのか」という視点です。

仮説を立てていくためには商品やサービスの提供者の立場ではなく、あくまで顧客の立場に立って、相手はどんな課題を抱えているのか、どんなゴールを見据えているのか、そのためにはどうすればいいのかを考えることが必要です。

 

ヒアリング能力
顧客ニーズを理解するために欠かせないのが、ヒアリング能力です。

顧客の悩みや要望を聞きだすために、いかに顧客から心を開いてもらえるかがカギとなります。

自分の気になることについて一方的に質問をしていくことは、決して望ましくありません。

顧客との対話の中で、顧客が口にしたことあるいは顧客の背景にあることから想像をめぐらし、質問や共感、傾聴を重ねることで、顧客の真のニーズを引き出すことができます

 

マネジメント能力
顧客や自身のマネジメント能力もソリューション営業に求められる重要なスキルの1つです。

顧客との目標に向けた計画の管理や進捗の報告・実績値やコストの管理などを常に行い、状況の把握につとめましょう。

そうすることで業務の最適化や顧客との信頼関係の構築につなげることができます

 

分析能力
分析能力とは必要な情報を集約し分析する力のことです。

数字やデータの分析だけではなく、顧客からヒアリングした課題や悩みを分析する能力も含まれます。

こういった今ある情報の中には、顧客のニーズが内在していることもあります。

情報を分析することで新たなニーズを顕在化させ、顧客満足度を向上させることに繋がるのが、ソリューション営業における分析能力です

 

関係構築力
顧客との信頼関係の構築は、ソリューション営業に限らず、どんな営業スタイルにも必要な重要スキルの1つです。

特に近年はインターネットの普及により顧客自身が手軽にモノや情報を入手できる時代となりました。

それゆえ、営業スタッフから話や情報を得たからといって、その場で即決に至ることは決して多くありません。あらゆる情報や製品の比較検討が、顧客自身で行うことができるからです。

そして、営業スタッフが成約までに顧客と関わる回数は、従来よりも多くなったといえるでしょう。


また、担当者が複数名いる場合については、自社の商品・サービスの導入に対して前向きに検討してくれる「支援者」を見つけることも、ソリューション営業成功のポイントです。

このため、こういった顧客との信頼関係の構築は時間や回数を要しますが、その分非常に重要な要素といえるでしょう。

 

ソリューション営業はこれからの営業活動に欠かせないスキル

顧客の立場になって考えることは、顧客の潜在的課題や新たなニーズを導き出せる点において非常に有用です。

また、商品・サービスの差別化が難しくなってきている今、競合他社ではなく自社を選んでもらうためには、顧客からいかに信頼を得ることができるかは不可欠なスキルです。

顧客の潜在的課題や新たなニーズを導き出し、顧客と深い信頼関係を築くためにも、ソリューション営業で求められるスキルを体得していきましょう。

 

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https://keiei-shinri.or.jp/?Glossary

 

では、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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