2021.9.20【営業の鉄則】効率的に売上を伸ばす提案の仕方/販売戦略は売上の3要素から考える
この記事の執筆者
藤田 耕司(ふじた こうじ)
(社)日本経営心理士協会 代表理事/経営心理士、公認会計士、税理士
19歳から心理学を学び、1,200件超の経営指導の経験を基に成果を出す人の行動を心理学的に分析し、経営心理学として体系化。その内容を指導し、経営改善の成果を高める。
その手法を伝える経営心理士講座を開講。国内、海外からのべ4,000名超が受講。民間企業や金融庁でもその内容が導入される。日経新聞、日経ビジネス等、メディア取材も多数。
日本経営心理士協会代表の藤田です。
私は経営心理士として優れた経営者やビジネスパーソンの行動を心理学的に分析した結果を経営心理学として体系化し、経営のコンサルティングを行い、その内容を学ぶ経営心理士講座を主宰しています。
人からの紹介、電話営業、飛び込み営業、チラシ、WEB広告、DM発送などなど。
新規のお客様を増やすために様々な努力をしているものの成約に結び付かない。
営業でそういった悩みを抱えている方は少なくありません。
ただ、新規のお客様を増やすという方法は、信頼が得られていない相手に対して信頼を得るところから始めなければいけないため、ハードルの高い方法です。
そのため、新規のお客様を増やす方法以外のアプローチも行っているかどうかで、売上は大きく変わります。
これまで経営心理士として様々な企業の売上の伸ばし方を指導してきましたが、新規顧客を増やす方法以外の販売戦略が機能すると売上の伸び方が乗数的に伸びるようになりました。
今回はその新規顧客を増やす方法以外の販売戦略についてお話しします。
効率的に売上を伸ばす3つのアプローチ
「売上を伸ばすためにはどうすればよいでしょうか?」
こういったご相談の場合、「新規のお客様を増やすためにはどうすればよいでしょうか?」という意図で相談に来られることが多いです。
ただ、新規のお客様を増やすという方法だけが売上を増やす方法ではありません。
売上は、新規顧客数×客単価×購買頻度の3要素の掛け算で構成されています。
そのため売上を伸ばす方法は、以下の3つのアプローチがあります。
①新規顧客数を増やすアプローチ
②客単価を上げるアプローチ
③購買頻度を上げるアプローチ
②の「客単価」は「単価」とどう違うのかについてご説明します。
単価は1個当たりの商品の金額をいいますが、客単価は1回の買い物でお客様が支払っていただいた金額の合計をいいます。
マクドナルドの例で言えば、ハンバーガー300円、フライドポテト100円、ドリンク100円だったとします。
お客様から「ハンバーガーを1つ」というご注文をいただいた際、そのままお会計を済ませれば客単価は300円となります。
そのご注文をいただいた際、「ポテトとドリンクも合わせていかがですか?」というご提案をし、そのご提案を受け入れていただくと客単価は300円+100円+100円=500円となります。
これが単価と客単価の違いです。
新規顧客数×客単価×購買頻度の値を最大化する
例えば、月に100人のお客様が来店してくれて、1回の買い物で5,000円のお金を支払ってくれて、月に2回来てくれるといった状況にある場合、売上高は100人×5,000円×2回=1,000,000円となります。
売上を更に伸ばすため、仮に顧客数を50%増の150人まで増やすことができたとして、客単価、購買頻度はそのままだとすると、売上高は150人×5,000円×2回=1,500,000円となります。
ただ、顧客数を50%増やすというのはあまり現実的ではないでしょう。
では、顧客数、客単価、購買頻度を15%ずつ伸ばすという目標はどうでしょうか。
ビジネスモデルにもよりますが、顧客数を50%増やすよりも、各要素を15%ずつ伸ばす方が現実的だという場合も多いでしょう。
しかもこちらの方が顧客数を50%増やすよりも売上は20,875円多くなります。
例えば、5,000円のA商品を買って下さったお客様に、A商品と合わせて使うと相乗効果が出るB商品3,000円をご提案し、合わせて買っていただくことができると客単価は8,000円となります。
更に、購買頻度を上げるため、毎月購入する定期購入のプランをご提案し、そのプランを選んでいただけると年間で12回買っていただけることになります。
客単価が8,000円で年間12回買っていただけると、売上は96,000円です。
仮にこの契約が5年続いたとすると、売上は480,000円です。
ただA商品を提案する人が1回の提案で得られる売上は5,000円です。
一方、B商品と定期購入プランも合わせて提案する人が1回の提案で得られる売上は480,000円です。
後者は前者の96回分の提案で得られる売上を1回の提案で得ることになります。
その後、10人お客様が増えた場合、前者の売上は50,000円ですが、後者の売上は4,800,000円です。
このように客単価、購買頻度を上げる体制を整えた上で新規顧客数を増やせると、売上は乗数的に増えていきます。
また、客単価や購買頻度を伸ばす方法は「買う」という意思決定をして下さった方に対する提案であり、ある程度信頼を得ている状態での提案になるため、成約率も比較的高くなります。
この体制を整えるコンサルティングをした結果、多くのクライアントの売上が大きく伸びていきました。
また、私が主催する経営心理士講座の受講生の方も売上を伸ばされています。
その事例はこちらをご参照ください。
客単価を上げる方法
客単価を上げる方法を考えるには、まず新規にお客様となる方が潜在的に抱いているニーズを深く把握することから始めます。
・この商品を買って何がしたいのか
・この商品を買った後、どういうニーズを抱くことになるのか
・この商品の効果を高めるために、どういうことを考えているのか
こういった点について質問を重ね、お客様が潜在的に抱えているニーズが明らかになると、そのニーズを満たす商品を提案できるようにします。
その商品を提案できるようにするには、その商品を作る、仕入れる、その商品を扱う会社の代理店になるなどの方法があります。
そして、新規のお客様がメインの商品を買われた際に、合わせて提案します。
また、客単価を上げる商品を作ったとしても、やみくもにそれを勧めるとお客様は「売り込みが激しいな…」と不信感や違和感を感じるようになります。
そのため、そういった不信感や違和感を感じられないような提案の仕方まで準備しておくことが必要になります。
客単価を上げることができた成功事例と客単価を上げる商品を作るための具体的な手法、不信感や違和感を感じられない提案の仕方については、経営心理士講座の顧客心理士コースクラスAで解説します。
詳細はこちらになりますので、ご興味ある方はご覧いただければと思います。
顧客心理士コースクラスA ~売上を最大化する提案~
https://keiei-shinri.or.jp/applyinfo/course/kokyaku
購買頻度を上げる方法
購買頻度を上げるためには、お客様が繰り返し商品を使っていただくことによって得られるメリットを考えていきます。
例えば次のようなメリットです。
・繰り返し使った方が効果が出る
・継続的に関与した方が根本的な解決に繋がる
・継続的に利用することで良い状態が維持できる
これらのメリットが得られるように商品を繰り返し購入するプランを作り、提案します。
また、客単価のケースと同様に、購買頻度を上げるプランを作ったとしても、やみくもにそれを勧めるとお客様は不信感や違和感を感じるようになります。
そのため、購買頻度を上げる提案をする上でも不信感や違和感を感じられない提案の仕方まで準備することが必要になります。
購買頻度を上げることができた成功事例と購買頻度を上げるプランを作るための具体的な手法、不信感や違和感を感じられない提案の仕方については、経営心理士講座の顧客心理士コースクラスAで解説します。
詳細はこちらになりますので、ご興味ある方はご覧いただければと思います。
顧客心理士コースクラスA ~売上を最大化する提案~
https://keiei-shinri.or.jp/applyinfo/course/kokyaku
各コースの日程はこちら
https://keiei-shinri.or.jp/applyinfo/schedule/
-
経営心理士講座はその成果の高さが認められ、金融庁や日本銀行、大手企業、士業の認定研修にも導入されています。
また、経営心理士講座の説明会である体験講座「経営心理学を用いると人材と業績はこう変わる」を毎月開催しております。
体験講座では70枚超のパワーポイント資料をお渡しし、経営心理学のポイントをダイジェストでお伝えしています。
「体験講座でここまで教えてもらえると思わなかった」「体験講座なのに充実の内容に驚いた」といったご感想をいただいております。
ご興味がございましたらぜひご参加いただければと思います。
体験講座「経営心理学を用いると人材と業績はこう変わる」の詳細はこちら
https://keiei-shinri.or.jp/open-seminar-management/
では、最後までお読みいただき、ありがとうございました。