リスキリングで成果を出すために
リスキリングで成果を出すために
リスキリングとは社会の変化に適応するためのスキルを学び、実務での成果を目的とするものです。しかし、リスキリングの実態として、①知的好奇心を満たす、②資格を取るということが目的となり、成果につながっていないケースは少なくありません。
そして、実務での成果を求めないまま、また新たな学びに手を出す。これを繰り返すと「学習→放置→忘却→新たな学習→放置→忘却→新たな学習…」の循環に陥り、成果につながりません。
この点、知識は体験を伴うと腹に落ちます。腹落ちすると継続的に実践する動機が高まり、継続実践によって習慣化すると成果につながるようになります。つまり、リスキリングのカギは「知識に体験を伴わせること」にあります。
そのため、成果につなげるには「学習→実践→成功体験→継続→習慣化」のプロセスをたどる必要があり、そのプロセスにおける「学習」においては実践の仕方まで学ぶことが必要です。
ただ、実践の仕方まで学んでも面倒くさいなどの感情が実践を妨げます。この感情の克服は感情を客観的に捉えることから始まります。この客観的把握を「メタ認知」といい、メタ認知は感情を弱める作用があります。また人はやるべき理由が明確になると感情を克服してでも行動しようとします。
私が主宰する経営心理士講座ではこのメタ認知と理由の力を活用して「学習→実践→成功体験→継続→習慣化」のプロセスをたどる方法をお伝えしています。なぜなら、講座の価値は知識の多さで決まるのではなく、成功体験の多さで決まるからです。その結果、多くの受講生が成果を出されています。
リスキリングの目的はあくまでも実務での成果につなげることです。その目的からぶれることなくリスキリングに臨んでいただければと思います。
※上記の文章は日経新聞に掲載された記事を編集して記載しております。