自己肯定感 - 一般社団法人日本経営心理士協会
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自己肯定感

自己肯定感とは、ありのままの自分を肯定する感覚のことです。

自己肯定感はもともと心理カウンセラーが良く使う言葉「セルフ・エスティーム」を日本語訳したもので、他に「自尊心」「自己評価」「自尊感情」自己重要感」などとも言われます。

他人と比較することなく、今の自分を認め、尊重することによって生まれる感覚です。

ビジネスにおいても、自己肯定感が高い人と低い人では、職場の人間関係や仕事の成果にも大きな違いが生まれるため、自己肯定感を高めることはビジネスにおいても重要な要素だといわれています。

 

自己肯定感が高い人の特徴

ここでは自己肯定感の高い人に見られる特徴を紹介します。

1 物事を肯定的に捉えることができる

自己肯定感が高い人は自分の感情や存在価値を肯定的に受け入れることができます。

例えば、相手の優れている所を見つけることができたり、良い案が浮かんだらその可能性に注目できたりします。

何かに挑戦し失敗しても物事を冷静に捉え、問題解決に取り組むことができます。
 

2 精神的余裕をもつことができる

どんな自分にも価値があると認めているので、自分への信頼が高く、精神的に安定しています。

反対に、自分への信頼がなく自己肯定感が低いと、第三者の意見に流されそうになったり、環境の変化によって自分の姿勢が変わってしまったりします。

自己肯定感が高く精神が安定していると、生きることが楽しいことだと実感できます。

さらに精神の安定は余裕を生み、生活や仕事などでプラスの要素をもたらしてくれます。

3 行動力がある

自己肯定感が高い人は、たとえ失敗しても自分を受け入れることができるため、失敗を恐れずに行動できる特徴があります。

また、自分の意見を相手に伝えることもでき、他人の意見に流されることなく、自分の人生を自分で決める感覚を持つこともできます。

自己肯定感を高めるためには、自分に自信を持てるよう行動し続けることが必要なのです。

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https://keiei-shinri.or.jp/?Glossary

 

自己肯定感の低い人の特徴

1 自己効力感・自己信頼感が低い

自己肯定感の低い人は、「自分は劣っていて何もできない」とマイナスに考える傾向にあります。

自分の能力を認める「自己効力感」が弱く、物事に取り組む前から「どうせ自分は失敗する」と思い込んでしまいがちなので、挑戦することに消極的になりがちです。

2 逃避してしまう

自分に自信がなく、本気を出して失敗した場合、失敗した自分を受け入れることができないため、困難から逃げてしまいがちです。

自分に自信を持つことができれば、向き合うべき事から逃避することなく向き合えるようになります。

その意味でも自己肯定感を高める意義は大きいといえます。

3 承認欲求が高い

自己肯定感の低い人は自分のことを認められないため、他者に認めてもらうことによって自分の価値を確かめようとする傾向があります。

そのため、他者の目線が気になり、他人の評価が行動基準になることが多いです。

また、こういった人は、自信を持てないため主体性がかける傾向にあります。

あるいは、自分一人で決断することに抵抗があるため、他者から否定されない方法を基準に選択する場面もあります。

自己肯定感を低くしてしまう悪影響

自己肯定感を低くする原因の一つに完璧主義があります。

高みを目指すことは決して悪いことではないですが、「もっとこうやればよかった」「ここを直さないと」と過度に完璧を求めてしまうと自分を否定することにもなりかねません。

今の自分に足りないところを見つめること自体は大事ですが、同時に自分の良いところも肯定することも重要です。

自己肯定感を高める方法

自己肯定感を高めるためにはいくつかの方法があり、これらを実践することで生活や仕事の充実にもつなげることができます。

セルフハグ

自分自身を両手で抱きしめ、励ましや労いの言葉をかけてあげることで、ストレスを緩和させるオキシトシンが分泌されることが分かっています。

このほかにも、人に優しくしたり誰かのための行動を起こしたりすることでもオキシトシンが分泌される(ヘルパーズ・ハイ)ことが研究で明らかになっています。


マインドフルネス

マインドフルネスとは「今ここ」に集中することで、日々の不安や雑念、他者からの視線などを鎮め、集中力を高めることをいい、特にその瞑想法が広く知られています。

マインドフルネスを実践することで期待できる効力として、自己認識力(セルフウェアネス)や自己管理能力(セルフマネジメント)の向上があります。

継続してマインドフルネスに取り組むことで、たとえ短時間の実践であったとしても、過去のことに悩んだり未来のことに不安を覚えたりする時間が減ると同時に自己肯定感を高めることができると考えられます。

客観的に物事を観察する

起こった事象に対して主観的・感情的になってしまうと、冷静になれなかったり、悲観的になってしまったりします。

一歩引いて客観的に観察することで、課題を冷静に受け止められたり、ポジティブな側面に気づくことができたりします。

こうした視点は自己肯定感を高め、困難なことが起きた場合でも前向きに課題に取り組むことができるメリットがあります。

自己肯定感の低い人をどう育成するか

自己肯定感の高さは普段の生活だけではなく、仕事においても重要なことがお分かりいただけると思います。

自分の失敗や欠点を客観的に見つめ、前向きに改善する意欲は自己肯定感の高さによって支えられているともいえるでしょう。

一方で、自己肯定感が低い人は、仕事に対して前向きに自信をもって取り組むことができず、責任逃れをしようとし、そういった姿勢が成長の妨げとなります。

 

では職場において管理者はどのようにメンバーの自己肯定感を育んでいくのが良いのでしょうか。

まずは、メンバー一人ひとりの自己肯定感の高さや特性を見極め、相手にあわせたマネジメントを行うことを意識しなければなりません。

そして自己肯定感を育てるのに欠かせないのが、「承認」です。

「あなたならできる」といった期待の言葉をかけることで、自信やモチベーションを高めることができます。

そして実際に行動を起こした際には、結果が伴った場合はもちろん、結果がまだ出ずとも努力を続けていることに対して承認の声掛けをしていくことも重要です。

つい結果ばかりに注目しがちですが、そのプロセスも見てもらえているという意識を部下に感じてもらうことで、自信を育んでいくことができるのです。


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では、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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